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 小論文・レポートの書き方論文の構想/起承転結はダメ
 
   

起承転結はダメ

 

伝統的な文章作法

 日本には古代中国から伝わった起承転結という文章作法があります。元々は漢詩の絶句に用いられたスタイルだそうです。広辞苑によれば「第一の起句で詩思を提起し、第二の承句で起句を承け、第三の転句で詩意を一転し、第四の結句で全詩意を総合する」のだそうです。

  この影響でしょうか、日本では普通の文章を書くときにも「起承転結」に注意する、というようなことをよく言われます。論文の書き方の本にも同じような説明がなされているものをよく見かけます。

  特にポイントは「転」で、「起」「承」から一見すると外れた文章を提示し、そして「結」ではすべてがまとまる、という、言わば文学的にスリリングな文章を書く作法と言えます。

 しかし、論文を書く場合はどうでしょうか。

論文では起承転結はダメ

 はっきり書きますが、起承転結は文学や詩文ならいざ知らず、論文やレポートに向いた構造ではありません。論文はあらかじめ行く先がわかっている文章です。小説のように予測できない話の展開や結論を楽しむものではありません。「転」が入っては論文としては失格です。

 論文の場合は、論理の流れが一本になっていなければなりません。問題提起がなされ、その議論が進んでいく時に、思考を止めなくてはならないような「繋がらない」文章が挟まれていてはいけません。たとえ「結」で「実は関係があった」「前振りであった」ことが明らかにされるとしても、です。

 論文は結末への展開を楽しむためのものではなく、「これでもか!」と、相手の注意をそらすことなく自分の主張で説得するためのものです。

 「でも他の論文の書き方の本には起承転結が勧めてあるけど…」

 確かに多いです。しかし、実際には「転」の意味が本来の漢詩における転句とは異なっていて、単に「話を展開する」あるいは「テーマを別の角度から検討する」ことを指して起承転結、といっている場合が多々あります。

 「テーマを別の角度から検討する」ことは論文の書き方としては間違っていないと思います。しかしそうするとこれは本来の起承転結の「転」の意味ではありません。ようするに起承転結という言葉の遣い方を間違えている、と考えておけばよいように思います。

 その一方で、本当に間違ったことを書いてある論文のマニュアルもありますから注意が必要です。

 
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