小論文の書き方・レポートの書き方AO入試 大学入試の小論文

AO入試 大学入試の小論文

大学入学試験の小論文対策

大学入試の小論文対策。入試の改革により小論文対策が重要度を増しています。変化に対応する小論文の書き方のコツはなんでしょうか。従来の大学入試小論文では、勝つためのポイントとして、例えば次のような点が挙げられてきました。

  • 1.自分の主張を明確にすること
  • 2.「作文」にしないこと
  • 3.結論を先に述べ、あとから説明や事例を紹介すること

無論、これらは正しい指摘です。大抵どこの大学入試対策のホームページを見ても、入試用小論文対策のサイトを見ても書いてあります。でも、ほとんどのサイトに欠けているのは「どう書く?」の部分です。つまり、入試で小論文を書く人、つまり受験生の努力やセンスに任されてしまっていると言えます。このサイトで紹介しているパラグラフライティングは、学んで身につけることができるスキルです。

大学入試の小論文対策として求められるものは主に二つ。

一つは幅広い知識・知見です。つまり、常に多くの情報に接し、自分なりに消化しておくことの必要性です。でもこれは常日頃から心がけておくことで、なかなかノウハウとしてまとめられるものではありません。

もう一つはこのサイトで紹介しています、論文の構造です。つまり、論点を明確にして、流れを作り、説得力を持ってまとめる、ということです。同じテーマであっても、書き方を工夫すればよりわかりやすく、説得力が高くなり、採点者にアピールしやすくなります。これは、どちらかと言えば技術・スキルです。つまり練習して鍛えることができるものです。パラグラフ・ライティングとアウトラインのスキルがこれに該当します。

大学入試の小論文採点者は何を見る?

入学試験の小論文の採点をする人の身になって考えてみましょう(入試ではないですが私も小論文の採点者です)。採点者はあなたの論文だけをじっくり読んでくれるわけではありません。一度に数多くの小論文に目を通しますから、まず「読みやすい」かつ「説得力がある」ような論文になっていなければなりません。

つまり、論文の冒頭から論点や結論が明確になっていることが重要です。何を論じるのかが明確になっていれば、読み進めた時に頭に入りやすいからです。

本論の部分も、パラグラフ同士のつながりに気をつけ、一貫して論が進むように気をつけます。知識をひけらかそうと思って、余分な物を入れてはいけません。それは読み手の意識の妨げにしかなりません。

コツとしては、まず各パラグラフのトピックセンテンスにあたるものを書き出します。パラグラフを書いてしまってから並べ替えるのは大変ですから、トピックセンテンスを思い浮かべて、あるいはメモして順序を決めます。

そして論がスムースに流れることを確認したら、各パラグラフを肉付けしていきます。

頭の中でトピックセンテンスを考える、そしてそれを並べ替える、いわば頭の中でワープロのアウトラインモードを使うような作業ができるようになれば、短時間で筋の通ったよい小論文が書けるようになります。

大学入試小論文におけるパラグラフ・ライティングのスキルの重要性

実は、ある医科大学の入試では、明確にパラグラフ・ライティングのスキルに基づいて小論文を書くように求めているケースがありました。このケースでは、パラグラフ・ライティングのスキルを知らなければ一発でアウト!になります。

大学の先生たちはどんどん国際化しています。つまり海外で一般的なパラグラフ・ライティングのスキルを身につけ、当然今後の学生にも国際的な活躍を期待しています。欧米の大学生は入学時にパラグラフ・ライティングのスキルを常識として身につけています。レベルの高い大学であれば、当然先生方は新入生にパラグラフ・ライティングのスキルを要求し、今後さらに入試の小論文でスキルの有無を確認する方向へと向かうことは、自明と言えます。

AO入試の小論文

AO入試の場合は、一般の入試以上に小論文が重視されます。

また大学によっては出願時に出願理由(志望理由書)を書いて提出する必要があります。ともすれば「貴校で学びたい」などとまとめがちですが、それでは作文レベルです。AO入試の出願文章(志望理由書)では、「なぜ自分がこの大学で学ぶのが合理的なのか」を論理的に説明しなければいけません。志望理由と言っているものの、小論文として構成すると考えてください。

このサイトの内容をまとめた、試験準備に速戦的な小論文対策になる参考書が『小論文・レポートの書き方 パラグラフ・ライティングとアウトラインを鍛える演習帳』です。東京大学をはじめ、多くの大学に納入していますので、大学の先生方もパラグラフ・ライティングのスキルを目にしているはずです。

また、短時間でパラグラフ・ライティングのスキルを身につけるためのオンライン講座も用意しましたので、ご利用ください。