小論文の書き方MSワードの使い方参考文献の登録と挿入

参考文献の登録と挿入

論文を執筆するうえでやっかいなのが参考文献の扱いです。どのようにリストを保持し、文中に参考文献として表示し、また巻末には参考文献のリストを載せなければなりません。完璧に使いこなすのは難しいですが、MSワードにはそのような機能も備わっています。

参考文献のデータ登録

参考文献はまず登録しなければ参照ができません。文献の数が膨大になってくると管理も大変になります。論文を書く人の多くがその管理に頭を悩ませています。そこでまずは、MSワードの機能を使って、参考文献のデータを登録してしまいます。

参考文献の登録を行うには「参考資料」メニューから「資料分権の管理」を選びます。マスターリストというのは、MSワードの文書複数にまたがって使用できるデータファイルのことで、「参照」で切り替えることができます。現在のリストは、今開いているMSワード文書に一覧として表示できる文献です。つまり、現在のリストに登録されていないと利用はできません。

スタイルとあるのは、MSワードで使う書式のことではなく、文献の表記をどの学会の基準に合わせるか、というようなことです。登録には関係がありませんのでデフォルトのAPAにしておいてください。

参考文献の登録

個々の文献登録は「作成」ボタンで開始します。まず「すべての文献情報フィールドを表示する」を選択しておいてください。どのような情報が登録できるかがわかります。

文献の種類を選びます。「書籍」「書籍のセクション」「雑誌/定期刊行物の記事」「新聞」など多くの選択肢がありますから、登録したい文献に該当するものを選びます。文献の種類によって文献情報フィールドが変わりますので確認してみてください。

言語は日本語か、外国語のものはとりあえず英語にしておきましょう。中国語や韓国語は?わかりませんがとりあえず「既定」にしておきますか。

文献登録画面

上の例は参考資料が「書籍」の登録例ですが、例えば論文集の登録だと種類が「書籍のセクション」となり、以下のような画面になります。「書籍のタイトル」「ページ」「編集者」などの項目が増えているのがわかると思います。

論文集の登録

名前の登録

著者や編集者、翻訳者などの名前を登録するには「編集」を押してください。 「姓」「名」「ミドルネーム」を記入して「追加」を押すと、名前のところに加えられます。複数の人名を登録する時は繰り返してください。名前やミドルネームがアルファベットしかわからない時、例えば「Niamir, M.」という時には、「M.」とだけ名前やミドルネームのところに記入すればOKです。

名前の入力

参考文献の挿入

文中に参照文献を挿入する、(Chembers 1991)というようなやつですね、この場合は挿入したいところにカーソルを持って行ってクリックします。すると登録した文献リストが表示されるので、その中から選びます。

参照文献の挿入

この時、スタイルによって挿入のされ方が変わります。基本的に標準であるAPA(American Psychological Association/米国心理学会)スタイルにしておいて問題ありませんが、学会や大学によってルールが異なるかもしれませんので確認してください。例えば著者が二人以上の時の筆記方法として以下のような違いがあります。試してみてください。

参考文献の筆記方法

なお、参考文献は()付きで挿入されますので、必要に応じて編集してください。

参考文献リストの挿入

論文やレポートの最後には参考文献の一覧を付けます。「参考資料」メニューから「文献目録」を選ぶと、サンプルが表示されます。日本語ばかりなので英語でどのように表示されるかがわかりにくいですが、とりあえずあとで変更できますから、適当なものを選んでみましょう。「組み込み」から選ぶと、「引用文献」などの見出しが自動的に挿入されます。「文献目録の挿入」を選ぶと、文献のリストだけが挿入されます。

参考文献の一覧

この時、やはりスタイルによって表記の仕方が変わります。わからなければAPAを選んでおきましょう。APAを選択して挿入した例が以下です。

APAスタイルによる文献リストの挿入

なお、文献目録に使われている書式スタイルは「文献目録」です。スタイルを編集すればインデントやフォントの種類、サイズなどの変更ができます。