図表番号の挿入

論文やレポートには図表や写真を挿入するのが一般的です。図表番号の挿入もMSワードなら自動化できますから、手動で書かずに必ずMSワードの機能を使って図表番号を入れてください。大きな文書だと、手作業で編集している途中で連番が狂ったり、図表番号への参照が切れたりして、修正が大変です。よくあるのがこんな感じ。私が業務報告書で書いた中からの抜粋です。自動機能を使わずに手動で表番号などが書いてあります。赤い印が付いた箇所が本来自動化すべき部分です。

自動化していない表番号

見かけ上は何の問題もないように思えますが、大きな論文やレポートを書いていくと、図表の数は次第に増えていきます。そして、一番の問題は、既に入れた図表よりも前に他の図表が入ることが多いこと。

そうなると、「表1」は「表2」「表3」と番号を変更せねばならなくなりますし、「表1参照」のように文中に書いてあるところも同時に変更しなくてはなりません。表のすぐ上に「表1参照」が書かれていれば見つけやすいですが、何ページも離れたところから参照する場合も当然出てきます。そうなると、表番号を変更するのはとても手間です。

図表番号の入れ方

では具体的に図表番号の入れ方を見ていきましょう。例は表を使っていますが、図(グラフなど)や写真等でも基本的にやり方は同じです。

まずは、番号を付ける図表を文中に挿入します。そして表ならば表中にカーソルを置き、画像ならば選択します。そこでメニューから「参考資料」を選ぶと、リボンの中に「図表番号の挿入」があるのでクリックします。そうすると、番号の設定画面が開きます。画面の幅やMSワードのバージョンによって見かけは若干違うかもしれません。

表番号の挿入

図表番号に付けるラベルは図とか表など番号の前に入る文字ですが、デフォルトで日本語版のMSワードだと図、数式、表の3種類が用意されています。追加したい場合、例えば英語で「Table」とか書きたい場合には、「ラベル名」をクリックすると、自分で新たなラベルの定義をすることができます。

図表番号の挿入

図表番号の欄に図表名を追記して「OK」を押すと、以下のように図表番号と図表名が挿入されます。「表1」の「1」の部分にカーソルを持っていくと、自動的に「1」の背景色が変わります。これは「1」の部分に実際には数字ではなく、「ここは表番号だよ」ということを記憶する、見えない「フィールドコード」というものが挿入されていることを示しています。

図表番号の挿入

この状態で右クリック(Windows)すると、以下のようなメニューが出てきます。「フィールドの更新」は新たな表を挿入した場合など、番号がくるってきた時に選択すると、自動的に番号を付けなおしてくれます。文章全体を選択して(Ctrl+A)右クリックすると、同じようなメニューが出ますから、「フィールドの更新」を選べば、文書全体の番号の修正が可能です。F9キーを押しても同じ機能が呼び出せます。

フィールド

「フィールドコードの表示/非表示」はトグルになっていて、選ぶと実際にMSワードが記憶しているフィールドコードを見ることができます。フィールドコードを表示したままで編集することはまずないと思いますが。「フィールドの編集」を選択すると、どのような機能を持ったフィールドかを編集できますが、自分で触らないほうが良いでしょう。

図表番号のスタイル変更

図表番号の部分、「表1 ムコンガの雨量」の部分の書式を変更したい、例えばセンタリングしたいとか、フォントサイズを変えたいという場合は、直接書式を変えるのではなく、スタイルから行います。図表番号を挿入すると、自動的に「図表番号」というスタイルが適用になっているからです。

図表番号の中にカーソルを置き、「ホーム」メニューから「スタイル」を選択してみてください。以下のように「図表番号」というスタイルが挿入されていることがわかると思います。スタイルの変更・編集のやり方はこちらを参照してください

図表番号スタイル

次は図表番号の相互参照です。